先日に応用情報技術者試験の合否開示が行われましたが、幸いなことに合格していました。
得点は午前試験・午後試験ともに8割超えだったので、合格点が60/100点だということを考えるとなかなかいい結果だったのではないでしょうか。
特典分布表的なものを見てみましたが、私の点数だと午前試験では上位5%、午後試験でも上位10%に入るそうです。
今回はこのことを踏まえて応用情報技術者試験について少し話をしていきたいと思います。
難関資格と言われているわりにはそこまで難しくない?
まず最初に感じたのがコレです。
応用情報技術者試験は、国家資格の中では結構難しいほうだとされており、合格率も20%ほどです。
ですが、私は応用情報技術者試験は勉強する人のバックグランドによって、難易度がかなり変わってくるのではないかと思います。
宅建とか簿記一級とか中小企業診断士とかと並べて難しい試験だと言っている人たちも少なくはありません。
おそらく彼らにとっては、応用情報技術者試験をそれくらい難しい試験なのだと思います。
その一方で、私がこの試験を受けたときは「え、意外と簡単・・・?特に午後試験はスラスラ解ける・・・」というふうに感じました。
私の友達にも、1ヶ月程度の勉強で受かったと言っている人がいましたので、やはりバックグラウンドによってかなり難易度が変わってくるのだと思います。(ちなみに私は3ヶ月勉強しました。)
文系か理系かの違い
例えば、文系出身者と理系出身者の間ではかなり数学的なリテラシーの差が出てくるので、ちょっとした数式も問題に出てくる応用情報では難易度が変わってくることでしょう。
午前問題に出てくる計算問題は、受験勉強や大学で数学を学んでいた人にとっては、知識を必要とせず計算するだけで解答できてしまうので、サービス問題のように感じることでしょう。
一方でガチガチの文系の人には、数式を見るだけで吐き気を催したり、計算方法が全くわからずに悩んでしまうことも多いことでしょう。
特にプログラムやアルゴリズムの計算量が絡んでくる問題だと、logの計算などを必要とするために、計算問題を最初から諦めてしまう方も多いのではないでしょうか。
プログラミング経験があるかどうかの違い
応用情報技術者試験では、出題分野を大きく分けて「テクノロジ」「ストラテジ」「マネジメント」に分けられます。
午前試験に関して言えば、ストラテジとマネジメントは基本的に用語と意味を覚えれば普通に通過できます。また、出てくる用語も理解しやすいものが多いです。
一方で、テクノロジに関しては先ほど説明した計算問題はもちろん、用語と意味を理解するだけではなく、概念そのものを理解しないと十分に対応することができません。
要するに、単純な知識だけではなく、考えて頭を使わなければいけない問題が多いと言えます。
したがって、プログラミングやシステム開発に日常的に触れているにとっては、既に理解している概念がそのまま応用情報で出題にされることになります。
プログラミング経験の有無は応用情報の難易度に大きな影響を与えると言えるわけです。
IT業界のマネジメント職などの人にも同じことが言えるかもしれませんね。
応用情報技術者試験に合格するためにやったこと
次に私が応用情報技術者試験に合格するためにやったことをまとめてみます。
補足ですが、応用情報を受ける前に「基本情報」「ITパスポート」の受験等はしていません。
<試験に直接関係ないもの>
・実務でのプログラミング
・大学での情報学の勉強
<試験に直接関係あるもの>
・戦略を立てる
・参考書を読む
・過去問題集をひたすら解く
試験に直接関係ないこと
試験に直接関係ないこととして、私は実務でのプログラミングと、大学での情報学の勉強があります。
実務でのプログラミングでは主にWebプログラミングやSQLをひたすら書いていましたし、大学では情報理論やアルゴリズム、オブジェクト志向などのソフトウェア工学についての知識を付けました。
応用情報には午後試験の選択問題で「プログラミング」や「データベース」という科目があるのですが、プログラミング経験や情報学の知識がある人にとっては、この問題はサービス問題だと感じるでしょう。
試験に直接関係あること
まずは戦略を立てました。
合格しないと将来詰んでしまう資格でもないので、出来るだけ効率の良い勉強法を知りたくて実験的にやってみただけなのですが・・・。
最短で、かつ出来るだけ良い得点で合格するために私が立てた戦略は以下の通りです。
・午後試験の選択問題は最初から絞る
・参考書は”読む”(手を動かさない)
・問題を解くのは過去問題集のみ
応用情報は午前試験と午後試験に分かれていることはご存知の通りかと思いますが、午前試験は全問必須なのに対し、午後試験はセキュリティ分野以外は選択式です。
つまり、最初から自分の得意(になりたい)分野を定めておけばそれ以外の勉強をする必要がないということです。
私の場合は午後試験はテクノロジ系に特化させたので、バランスシートを見てごにょごにょ・・・みたいな簿記系の勉強などは全くしていません。
逆に自分が決めた分野の勉強や、必ず解答が必要なセキュリティ分野に関しては、絶対にミスをしないように気をつけながら勉強をしました。
午後試験の選択問題の選別をするかしないかで、必要になる勉強時間は相当変わってくるので、これから勉強を始める人は参考にしてみてはどうでしょうか?
戦略を立てた後は、参考書・教科書を使って知識を詰め込んでいくことになる訳ですが、私はこの段階でほとんどペンを使うことはありませんでした。
理由はカンタンで「応用情報技術者試験では用語を書かせる問題がほとんど出ない」からです。
文字を書きながら勉強すると、書いたことが頭に残りやすいというメリットがある一方で、同じ時間で処理できる量を考えると読むだけに比べて絶望的に少なくなります。
したがって、一部の計算問題を除いて、私はノートを取らずに読むだけで勉強をしていきました。
私は以下の書籍で基礎知識を付けました。
満点を取りたいならもっと詳しい書籍を使うべきですが、この書籍はカンタンに理解できることで有名だったので私もこれを使うことにしました。
実際に使ってみた感想としては、かなり読みやすくスラスラ読むことができたのでオススメです。
キタミ式イラストIT塾 応用情報技術者 令和02年 (情報処理技術者試験)
参考書を一通り読んだら、仕上げとして過去問題集を解きます。
問題を実際に解いているときが最も知識を身につけることができるので、参考書は一周したらすぐに過去問題集に取り掛かりましょう。
参考書を一周していれば、うろ覚えで分からないところがあっても、「あぁ、この問題って多分データベースあたりの分野だな」とおおよその検討が付くようになります。
参考書を読んでいるだけでは自分の苦手なところを見つけることはできませんし、問題を解く前に何周も読んだところで、一般人には無駄となることが多いです。
とにかく過去問題集を解くようにしましょう。
まずは午前試験の問題を常に7,8割正解できるように勉強をします。
午前試験の問題のうち半分ほどは過去問題から出題されるので、私は以下の書籍を使って傾向を把握しました。
午前試験を解けるようになったら、最後のステップとして公式の過去問題集を解きます。
午後対策は、午前試験の問題を解けるようになっていれば後は傾向と問題に慣れるだけなので、いきなり問題を解いて構いません。
もし午後試験に手も足もでない分野があったら、分野を切り替えるか、参考書をひらすら読みまくりましょう。
この場合は苦手な分野ということなので、ノートを取りながらじっくり勉強した方が良いと思います。
令和02年【春期】 応用情報技術者 パーフェクトラーニング過去問題集