コンサルタント

【新卒向け】IT業界の最上流、超高給なITコンサルタントの各社採用人数は?意外と入社はカンタン!?

就活生に人気な業界ランキングで常にトップに挙がってくるのがIT業界。特にITコンサルティング業界は高収入かつ転職に強いため、東大早慶などトップ就活生が大勢志望する人気業界です。

人気が高いため「私の学歴では難しそう」「トップ就活生には勝てる気がしない」といった悲観的なイメージを抱いている学生も多いことでしょう。

ですがITコンサルティング業界は、他の人気業界である総合商社(五大商社)、外資系投資銀行や大手広告代理店と比較すると圧倒的に入りやすい業界だということをご存知でしたか!?

今回はそんなITコンサルティング業界について、新卒採用人数の観点から入社難易度について考察していきます。

どんな大手ITコンサルティング企業があるのか

そもそもITコンサルティングサービスを提供する企業にはどんなところがあるのでしょうか。以下にリストアップしてみました。

総合コンサル(外資): アクセンチュア, 日本IBM, キャップジェミニ

総合コンサル(BIG4): デロイト, PwC, KPMG, EY

総合コンサル(日系): アビームコンサルティング, ベイカレントコンサルティング, フューチャーアーキテクト, シグマクシス, シンプレクス

SIer系: NTTデータ, 新日鉄ソリューションズ, 伊藤忠テクノソリューションズ

シンクタンク系: 野村総合研究所, 三菱総合研究所, 日本総合研究所, みずほ情報総研

BtoBソフトウェア系: SAP, Salesforce, オラクル, マイクロソフト

上記が、ITコンサルサービスを提供またはITコンサルタントを募集している一般的な大手企業です。

国内に法人は約200万ほどあり上記以外にもITコンサル事業を行う企業は山ほどあるのですが、今回は大手に絞って考えることにしましょう。

各企業群の特徴についてざっくり説明すると、

総合コンサル(外資) ITコンサル業界では最も給与水準が高い。実力主義が強い。一部の企業にはUP or OUTといった昇進できなければクビという風潮がある。
総合コンサル(BIG4) 外資系同様、ITコンサル業界では最も給与水準が高い。実力主義だが、UP or OUTの風潮は無くなりつつある。BIG4は企業ブランドしてはかなり強力。
総合コンサル(日系) SIerやシステム会社よりも給与水準が高く、大手のコンサルファームであれば、30代前半で多くの人が年収1000万円に到達することも可能。
SIer系 システム開発をメインに事業を行なっている企業なのでエンジニアが多い。開発案件が大半だが、近年はITコンサル業務の経験を積むことも可能となってきている。
シンクタンク系 政府系や公共系の案件に強みをもっているので貴重な経験を積むことができる。他の企業群より雰囲気が堅め。
BtoBソフトウェア系 SAPやSalesforce等のビジネス向けアプリケーションを開発・提供している企業群。主力は開発と販売なので開発職と営業職が多いが、顧客が法人という性質上コンサルタント職も一定数存在する。

各企業の新卒採用人数

2023年10月時点で把握できた数字を載せていきます。マイナビや就活生向けのオープンチャット等から取得した情報のため、正確性には欠けることにご注意ください。

数字が2倍, 3倍と大きくブレることはないと思いますので、新卒のITコンサルタントの採用枠がどれくらいあるのかを把握するためには非常に役立つと思います。

1.総合コンサル(外資系)

企業名 新卒採用人数
アクセンチュア 600人
日本IBM 500人

近年、アクセンチュアや日本IBMのような外資系総合コンサルファームは、積極的に大量採用を行なっています。

この大量採用はコンサルタントだけではなく、現場でコーディングやプログラミングを行うエンジニアや、超上流工程の経営コンサルタントも含まれているので、ITコンサルタントになれるのは新卒のうち全体の3割〜半分ほどでしょう。

2.総合コンサル(BIG4系)

企業名 新卒採用人数(推定)
デロイトトーマツコンサルティング 250人
PwCコンサルティング 150人
KPMGコンサルティング 50人
EYストラテジー・アンド・コンサルティング 150人

デロイト, PwC, EY, KPMGなどのBIG4と呼ばれるBIG4系コンサルも積極的に採用枠を増やしています。

というのも、コンサルティング業界の売上は大半がIT案件で占められているからです。顧客の業務改革にITを用いるためITコンサルタントも必要になるわけです。

主に戦略, 業務, ITコンサルタントという3種類の職種を採用していますが、どの職種でも希望すればIT案件に関われる可能性が高いため、新卒採用人数=ITコンサルタント枠と見て問題はないでしょう。

3. 総合コンサル(日系)

企業名 新卒採用人数(推定)
アビームコンサルティング 500人
ベイカレントコンサルティング 150人
フューチャーアーキテクト 150人
シグマクシス 50人
シンプレクス 250人

アビームコンサルティングやベイカレントコンサルティングはITにかなり特化しているので、入社すれば高確率でITコンサルタントになれます。

一部の日系ファームではガッツリ開発することがあるため、最初はSIerのようにSEやエンジニアとして開発業務を担当する人もいます。

ITコンサルタントとしてファーストキャリアを歩みたい方は、会社ごとにどのくらいコンサルタント枠があるのかを見ていく必要があるでしょう。

全体で見ると、5割〜7割くらいの方がITコンサルタントになれるのではないでしょうか。

4.SIer系

企業名 新卒採用人数
NTTデータ 450人
新日鉄ソリューションズ 150人
伊藤忠テクノソリューションズ 150人
日本TCS 100人

SIer系は新卒採用人数はかなり多いのですが、採用職種はSEやエンジニアがほとんどです。

したがってITコンサルタントに特化したい方にとっては、配属リスクなどに気をつける必要があるでしょう。

またSIerで30歳年収1000万を狙うのは難しく、年収850万程度がボリューム層です。とはいっても、SEになれば転職でITコンサルタントを目指せる可能性が高く、技術も身につけられるので、非常に魅力的です。

5.シンクタンク系

企業名 新卒採用人数
野村総合研究所 300人
三菱総合研究所 40人
日本総合研究所 120人
みずほ情報総研 100人
NTTデータ経営研究所 10人
大和総研 70人

シンクタンク・総研系はどの企業もコンサルティング事業を行なっているので、ITコンサルティングを行う部門に配属されれば、ITコンサルタントとして仕事ができる可能性は高いでしょう。

ただしシンクタンク・総研系は採用人数が少ないにも関わらず人気が非常に高いので、入社難易度が高くなりがちです。

また公共系や経営系などITコンサルとはかなり分野の異なる職種での採用もあるので、ITコンサルタントの枠数は新卒採用人数の半分程度だと考えておきましょう。

6.BtoBソフトウェア系

企業名 新卒採用人数
SAP 若干名
Salesforce 80人
オラクル 若干名
マイクロソフト 60人

BtoB向けのソフトウェアベンダーは基本的には、部門別採用で人員を募集しています。また、中途入社が非常に多いのがこの業界の特徴です。新卒採用では、50%がエンジニア, 30%はコンサルタント, 20%は営業職といった具合でしょうか。

自社ソフトウェアの導入に特化したコンサルタントになることを求められるので、入社後にどんな武器を持ったITコンサルタントになりたいのかを具体的にイメージする必要がありそうです。

年収に関しては、SIerと日系ITコンサルファームの間くらいだと思っておけば間違いないでしょう。

採用人数まとめ

ここまで大分類ごとに各社の新卒採用人数を見てきたので、採用人数を表にまとめてみましょう。

分類 新卒採用人数 ITコンサルタント枠数(概算)
総合コンサル(外資系) 1100人 500人
総合コンサル(BIG4) 600人 500人
総合コンサル(日系) 1100人 700人
SIer 850人 100人
シンクタンク 640人 300人
BtoBソフトウェア 140人 40人
合計 4430人 2140人

様々な大手IT企業の新卒採用人数から、かなりアバウトですがITコンサルタントの枠数を算出してみると、上記のようになりました。新卒で大手企業のITコンサルタントを目指せるのは約2000人程度だということですね。

2000人という数字は、人によっては少ないと感じるかもしれません。

ですが、総合商社の採用枠は全体で1000人程度、戦略コンサルファームの採用枠は全体で200~300人程度しかいないと言われているので、ITコンサルタントが就活トップ業界の中ではいかに入りやすいのかをご理解いただけたと思います。

BIG4やアクセンチュア, 野村総合研究所の選考しか受けない場合、ITコンサルタントの採用枠は1000人ほどになってしまいますが、その他IT企業やシンクタンクなども同時に受けることで、ITコンサルタントになれる可能性はグッと上がると思います。

ITコンサルティング企業に落ちてしまったら

意外と採用枠が多いITコンサルティング業界ですが、就活が上手くいかず上記で紹介したような企業に落ちてしまった場合はどうすれば良いのでしょうか。

その場合は、ITコンサルタントと親和性の高い企業・職種に進むことをオススメします。なぜならIT業界では活発に転職が行われており、転職後にITコンサルタントを目指せる可能性が残されているからです。

具体的には「事業会社のIT・デジタル戦略部門」,「戦略・業務コンサルファーム」, 「ITベンチャー企業」などが挙げられます。

戦略・業務コンサルファームはそもそもITコンサルファームよりも難易度が高くなってしまうのでオススメはできませんが、例えば大手事業会社のIT・デジタル戦略部門などは、ITスキルとビジネススキルの両方を高められる可能性が高いので、転職で有利になりそうです。

また、ITベンチャー企業などで幅広い事業経験を積むことで、活躍できれば将来的にITコンサルタントを目指せる場合もあります。

新卒でITコンサルタントになれなかったからといって悲観するのではなく、将来的に夢を実現できそうなキャリアを代わりに選んでいくことも重要でしょう。